私たちについて

生まれたて の赤ん坊から老人にいたるまで、人という人が、健やかに希望をもって生きて行くことのできる社会を自分たちで創ってゆく。


わたしたちは、宮城の地に、そんな社会づくりの礎になる「教育の場」を創ろうと、2023年1月より活動を始めました。


わたしたちがこの活動の軸として大切にしたいものが、「アントロポゾフィー」です。
アントロポゾフィーとは、「人(アントロポス)を知ること(ソフィア)」という意味です。
「人を知ること」を何よりも精神の根底に置きながら、日本の地、東北の地、宮城の地に生きるわたしたちにふさわしい文化づくりを目指して、活動を進めています。

まずは、幼い子どもたちが安心して過ごすことのできる幼児教育の場づくり、そして、その幼い子どもたちを育てているお母さんやお父さんたちが安心してこころのことを語り合い、聴きあうことのできる環境づくりから始めたいと思います。

そこでは、日本古来の物語、神話や昔話やわらべ歌、そのようなことばの芸術を大切にした教育をしたいのです。
そうすることによって、子どもたちは、きっと、ことばを丁寧に扱う人へと成長して行きます。


また、そのようなことばへの愛が、自分たちの生きて行く地域社会そして日本という国に対する親しみ、敬いの念い、歴史に対する深い関心を育んでゆくことへと、おのずから繋がってゆきます。

また、子どもたちとは別に、大人の方々とともに、我が国の神話『古事記(ふることぶみ)』をはじめとする古典作品や明治以来の近代文学作品などを、朗読したり、お芝居にする芸術的な営みもして参ります。
そのような芸術実践の喜びを通して、自国の文化、歴史、精神を学んで行くことができるのです。

自分たちが生きる地域や国、歴史について学ぶことの喜び。
自分自身がその学びによって成長して行くことへの希望。
それら喜びと希望、そして仲間がいるという安心こそが、未来に少しでもよい地域、よい国を残して行きたいというこころざしへと繋がってゆくのです。

始まったばかりのわたしたちの活動です。
共に学び、共に活動していきたいと思われる方、どうぞ、お集まりください。
共に、少しずつ、やって参りましょう。


2023年1月 アントロポゾフィーハウス宮城 諏訪耕志